百年前新聞

2018-04-25

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佐久間左馬太(前台湾総督、陸軍大将)

大正4年8月6日

佐久間左馬太前台湾総督が、大正4年8月5日亡くなりました。享年70歳。

台湾総督を辞任後、仙台の自邸で悠々自適の生活を送っていた佐久間大将は、4日午前11時に突然脳充血となり卒倒、5日逝去しました。

佐久間将軍は、山縣公の四天王の一人として、寺内(正毅)、長谷川(好道)、大島(義昌)と共に昇進した人で、故児玉(源太郎)大将の後任として、台湾総督に栄進しました。
赴任に際し、先帝陛下に「死を以て職務を全うします」と宣言し、理蕃事業(蕃=台湾原住民)に邁進しました。

将軍はいかにも軍人らしい軍人で、新式の戦術は一つも知らず、ただ「猛気百回直進邁進往滅多討」戦法を押し通してきました。
西南の役では、賊軍の虜になった隊長を奪還するため、単騎敵軍に突入。滅多斬りにして隊長を奪い返し、それ以来「鬼佐久間」と呼ばれていました。

将軍は台湾総督時代に、広壮な総督官邸を建てましたが、「今上天皇が御渡台の場合の在所にあてるのだ」と言って、自分は一度もこの新邸に入らなかったと伝えられます。

この忠義の将軍が亡くなったことは、誠に惜しく、悲しむべきですが、功なり名を上げて大往生を遂げたことは、将軍も満足なことでしょう。

(大正4年8月6日読売新聞より構成)


索引語:訃報 陸軍

Posted by 主筆 at 2015/08/06/12:47

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