百年前新聞

2018-01-22

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アラビック号撃沈、グッドノー博士の意見書発表ほか

大正4年8月20日

大正4年(1915)8月19日の出来事

【政治】鉄道院総裁内定 添田寿一氏
【政治】大隈首相兼外相が各国の大使を初接見
【第一次世界大戦】英客船アラビック号が独潜水艦により撃沈
【中国】帝政に関するグッドノー博士の意見書発表

<国内>

鉄道院総裁内定 添田寿一氏


添田寿一氏(Wikipediaより)

内閣改造に伴う仙石貢鉄道院総裁の辞任に伴い、新たに添田寿一氏が鉄道院総裁に内定しました。
元老井上侯爵が添田氏の就任に難色を示したものの、大隈首相の希望が通った形となりました。

添田氏は元治元年(1864)福岡県生まれ、苦学の末東京帝国大学を卒業し、大蔵省に入省。1898年の大隈内閣当時に大蔵次官を務め、内閣崩壊と同時に大蔵省を去り、台湾銀行初代頭取、日本興業銀行初代総裁などを歴任。社会政策にも通じており、工場法の制定にも関わりました。

鉄道院総裁は利権の温床でもあり、政党外からの起用は世間から好感をもって迎えられています。

大隈首相兼外相が各国の大使を初接見

大隈首相兼外相は、外相兼任となって初めて、各国の大公使を接見しました。

接見の席上、イギリス大使グリーン氏は、日本のロンドン宣言への加入を正式に招待しました。

関連記事

<海外>

英客船アラビック号が独潜水艦により撃沈


アラビック号

イギリスの客船アラビック号が、リバプールからボストンに向けた航海中、アイルランド南端沖合でドイツ潜水艦により撃沈されました。
アラビック号には、乗客175名船員216名の合計391名が乗っており、その内のアメリカ人は26名です。

9時15分に被弾し、わずか11分間の後に沈没しましたが、船員乗客は潜水艦撃沈の可能性から避難訓練を行っていた結果、375名は脱出に成功したと外電は伝えていますが、残りの16名は生死不明となっています。

乗客にアメリカ人が含まれていることから、ルシタニア号の沈没から始まったアメリカの対独感情の悪化が進む可能性があります。

袁世凱帝政問題

中華民国法制顧問であるアメリカ人グッドノー博士は、帰国に際し中国の国体に関する意見書を新聞に発表しました。

意見書の要点

  • イギリスでクロムウェルによる共和制の後、君主制に戻した前例に倣い、君主制に改めるべきである
  • メキシコおよびポルトガルの共和制が、他国の干渉により危機に瀕していることを鑑みる必要がある
  • アメリカの共和制はアメリカの歴史があり、中国の国体は中国の歴史に照らして考える必要がある
  • 立憲制度上、君主制は民主制よりも容易である
  • 国体の変更は、列強の干渉と人民の反対を引き起こさない程度にするべきである
  • 変更の後は、極力善政を行なう必要がある

袁世凱による君主制を強力に推奨する内容となっています。

<このとき>

訃報: フィクレト・テヴフィク

トルコ近代詩の父。享年48歳。
アブデュルハミト2世の専制政治下でも情熱的な政治的書物や文学を発表し、トルコでは「自由の詩人」として不朽の名声を得ています。

出来事、誕生日

  • ムスタファ・ケマル: ガリポリ戦線で第16軍司令官を兼任
  • 誕生日:ココ・シャネル(32)

索引語:アメリカ イギリス トルコ 中国 ファッション 第一次世界大戦 鉄道

Posted by 主筆 at 2015/08/20/10:28

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