百年前新聞

2018-05-24

百年前新聞とは?

米価調節委員会発足、同盟国がセルビア侵入ほか

大正4年10月7日

大正4年(1915年)10月6日の出来事

【政治】米価調節調査委員会が発足
【経済】大正4年の貿易収支状況
【政治】東京帝大が新大学令案に反対
【社会】東京市電の花電車の図案が完成
【地方】イギリス船の座礁
【第一次世界大戦】ドイツ・オーストリア軍がセルヴィア侵入
【ギリシャ】内閣総辞職
【第一次世界大戦】ドイツ東部方面の師団を別の戦線へ送る
【中国】孫文派の帝政反対運動

<国内>

米価調節調査委員会が発足


渋沢栄一男爵

米価調節調査委員会官制が発表されました。第一回会合は、20日頃を予定しています。

関連記事:米価の暴落(9月23日)

委員会の会長は河野広中農商務大臣、副会長は渋沢栄一男爵が務めることになりました。
委員は総勢70名で、内務、大蔵、農商務の官吏と、貴族院議員、衆議院議員、学識経験者、実業家を網羅した人選となっています。
(浜口雄幸、岡田良平、中野武営、根津嘉一郎、鈴木馬左也氏等々)

委員に選出された某実業家談

調査会の官制も決定し、委員の人選も終了した。その顔ぶれは、官吏、政治家、学者、実務家をそろえ、適当な人物であると思う。

米価の調節に関して世間では異論もあるが、調節は必要と思う。
米価が高値に過ぎると経済界に与える影響は大きい。下値に過ぎる場合に釣り上げするのは異論もあるが、労働者階級を怠惰に導くおそれがあること、農民が水田の手入れを怠る可能性があること、農民が他の職業に流れてしまうことなど、国家経済上の大損失である。

だが米価がある周期で上下する事実は、過去の経験からして明らかである。これを免れる方法はあるか。政府がいかなる程度の損害を顧みないのであればとにかく、現段階では何ら思い当たる策はない。
政府が倉庫を設けて貯蔵しようとするのは、一時的な効果はあるだろうが、後には却って低落の原因となる可能性もある。

願わくば今回の委員会で妙案を出したいものだ。

大正4年の貿易収支状況

大蔵省発表の大正4年1月~9月までの貿易収支状況は、

輸出: 4億9491万円
輸入: 4億1052万円 差引 8439万円の輸出超過となっています。

昨年同期と比較すると、輸出は8.9%増、輸入は17.6%減です。

東京帝大が新大学令案に反対

先日来、教育調査会で審議が続いている新大学令案に関して、東京帝国大学の評議員会議は「なお研究の余地あるものと認む」と、体よく否認する決議を行いました。

特に大学及び高等学校の年限短縮に関して、現在でも欧米の一流の大学に対して遜色があるのに、むしろ現在以上の修業年限を必要とする、として反対しています。

東京市電の花電車の図案が完成

御大典奉祝の際の、花電車の図案が完成しています。美術学校の島田教授作で、御大典時には10台の花電車が走る予定です。

イギリス船の座礁


大阪朝日新聞

イギリス船「ラフォルド・フォール号」が、青森県大間村沖で座礁しています。
(8日に暴風雨のために折れて、多数の乗客が遭難されています)

英船フォール号の謎


<海外>


世界大戦戦局


ドイツ・オーストリア軍がセルヴィア侵入

予想されていたように、マッケンゼン将軍率いるドイツ・オーストリア軍が、セルヴィアに侵入しました。

ギリシャ内閣総辞職


ヴェニゼロス氏

昨日、連合国軍が自国領土内に上陸したギリシャでは、中立の継続を主張するコンスタンティン国王と、連合国側に立って参戦しようとするヴェニゼロス首相の意見が対立。
首相は辞任し、内閣が総辞職することになりました。

ヴェニゼロス氏は国民の信を受けて首相になり、まだ50日程度しか経っていません。
民意の多くは首相側にありますが、陸軍の支持を受けた国王はあくまで中立を維持しようとしています。

関連記事:ヴェニゼロス氏の組閣(8月17日)


中国の帝政問題


袁世凱大総統と、イギリス公使ジョルダン氏が会談し、席上でジョルダン氏は帝政に賛意を示したと、中国の新聞紙が伝えています。

<このとき>

・ドイツ参謀総長ファルケンハインが、東部方面司令長官ヒンデンブルクに対して、東部方面の師団を別の戦線へ送るよう指示、ヒンデンブルクはこれ以上の師団を別戦線に送ることは出来ないと拒否しています。(結局は皇帝決済で、送るようになっています)

・孫文派の胡漢民らが、袁世凱の帝政運動に反対し、討袁宣言・檄文を発表しています。


索引語:農業 経済 文化 スポーツ 中国 バルカン諸国 教育 ドイツ オーストリア

Posted by 主筆 at 2015/10/06/17:46

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