百年前新聞

2018-04-22

百年前新聞とは?

1916年(大正5年)5月2日~8日

大正5年5月3日

1916年(大正5年)5月2日

出来事

【イギリス・アイルランド】
イースター蜂起に関する軍法会議

イースター蜂起に関する軍法会議が行われ、蜂起の首謀者ら19名に死刑が宣告されました。ただ、死刑になった者には蜂起と直接関係ない者もいます。
また、シンフェイン党を中心とし、約3500名が逮捕されています。

【ベトナム】
ファン・ボイ・チャウ(48)が組織した「ベトナム光復会」の叛乱計画に呼応して、ズイタン帝(15)がフエ王宮を脱出
(フランスからの独立運動)

【アメリカ】
戦艦「オクラホマ」就役
戦艦「ミズーリ」再就役(いったん予備役となっていた)

オクラホマは、蒸気タービンに代わりレシプロエンジンを搭載した、アメリカ初の軍艦。

1916年(大正5年)5月3日

【社会】
真珠王の御木本幸吉(58)が、真球真珠の特許を出願
(これまでは半円真珠)

【音楽】
スイス出身でユダヤ人のエルネスト・ブロッホ作曲のヘブライ狂詩曲「シェロモ」がニューヨークで初演。
(シェロモは、ヘブライ語でソロモンの意味)

訃報:パトリック・ピアース(アイルランド独立主義者)


1879年、ダブリン生まれ。享年36歳。

17歳の時、アイルランド語復興を唱えるゲール語同盟に参加。
29歳の時、アイルランド語(と英語)で授業をする学校を設立。

1914年に、アイルランドの独立を求めるアイルランド共和同盟に参加し、軍事部門の指導者になりました。
第一次世界大戦を機に反乱を計画し、1916年の復活祭に武装蜂起を指導。(イースター蜂起)
アイルランド共和国の臨時大統領に就任しましたが、約1週間で鎮圧され、一番最初に死刑を執行されています。

アイルランドの民族主義指導者として、今なおアイルランドで尊敬を集めています。

1916年(大正5年)5月4日


ジョセフ・プランケット

【第一次世界大戦】
4月18日のアメリカの抗議に対し、ドイツが潜水艦戦の縮小に同意。

ドイツはアメリカとの外交断絶を回避しましたが、アメリカに対しイギリスの対独海上封鎖に反対するよう要求しています。

【アメリカ】
ワシントン・ポストに、日露同盟交渉を懸念する記事が掲載される。日露同盟が成ると、アメリカの中国に対する門戸開放政策に影響が出るため。

【朝鮮】
平壌の平壌神社に社格が与えられ、正式な神社となる。
(現在は、金日成の像が立てられているとのこと)

【訃報】
ジョセフ・プランケット(28)
アイルランドの詩人。イースター蜂起に参画し、軍法会議により死刑。死の数時間前に、婚約者の画家グレイス・ギフォードと結婚式を挙げています。

1916年(大正5年)5月5日

出来事

【経済】
銀塊相場が暴騰、1880年以来の高値をつける。反対に洋紙相場は暴落、洋紙商の倒産が相次ぐ。

【イギリス】
第54飛行隊が設立される。第一次世界大戦中の、本土の防空任務を担うため。

1916年(大正5年)5月6日

製鉄業調査会が設立

製鉄業調査会官制が公布され、委員20名も決まりました。

会長は、河野広中農商務大臣で、委員には鉄道院、陸軍省、海軍省、満鉄、帝大教授、川崎、住友、三菱、大倉、三井等の財閥から、代表者が選ばれています。

第一次世界大戦により、鉄の需要が増えていますが、日本国内の鉄生産量はまだまだ不足しており、鉄の独立自営が狙いです。

また、官営製鉄所と民営製鉄所との調和策も話し合われる予定です。

その他の出来事

【陸軍】
4月30日に完成した「制式一号飛行機」が、所沢飛行場で初飛行。エンジンが停止し、不時着、大破。操縦していた澤田中尉は無事。

【社会】
築地の盲人技術学校で、中央盲青年会が開催される。講演者は、ロシア人のエスペランティスト ヴァイスリー・エロシェンコ、高木正年(衆議院議員)など。

【フランス】
議会で、輸入禁止、関税引き上げ権を政府に付与する法律制定(1922年末まで期限)
第一次世界大戦により、自由貿易を制限し、政府の権限を強める方針。

【ベトナム】
2日に脱出したズイタン帝が、フランスにより逮捕。父とともに、マダガスカル沖のレユニオン島に流刑。

【第一次世界大戦】
ヴェルダン戦で、ドイツが304高地を占領

1916年(大正5年)5月7日

出来事

【地方】
神奈川県立第二横浜中学の校舎建築落成式
(現:横浜翠嵐高校

【ドミニカ】
ヒメネス・ペレイラ大統領が辞任。
アメリカがドミニカに対して影響力を強めていることによります。

1916年(大正5年)5月8日

警視庁が私娼取締規則を改正強化

警視庁(東京)では私娼の取締り方法を研究していましたが、8日に庁令を発布し、即日実施することになりました。

関連記事:1915年8月25日 大阪の張店禁止

丸山保安部長の談

これまで私娼の弊害を認めていながら、十分に取締ることができなかったのは、まったく警視庁の根本方針が立っていなかったからである。今回いよいよ私娼を撲滅するという決心の下に大方針を確立し、必ず数年の地には浅草の3000人の師匠を撲滅することはもちろん、その他の場所でも集団で売淫をする者は、容赦なく撲滅するつもりである。

もっとも彼らも衣食していくには、今すぐ他の正業に就けと言ってもそれは不可能なことだから、警視庁では今すぐ強制的態度をとるのではなく、徐々に、自然に消滅せざるを得なくする手段を取るのである。

すなわち、新たに売淫をする営業を開始する者には決して許可をしないこと。かつ、雇人を増加すること、および補充することを絶対に禁止するのである。また、違反者に対しては取締りをいっそう厳重にし、ドシドシ罰金を科し、営業停止ないし禁止をしていく。

また近来、猛烈に流行している大正芸妓についての取締りはやや困難だが、これも十分にやるつもりである。芸を売る者と、そうでないものを区別して、手心を加えるつもりである。しかし芸妓の売淫取締りにはすこぶる困難な事情があり、これについては芸妓組合と交渉中で、いずれ方針を決定する。

さらに公娼についても幾分の改正をし、最も大きな変化は張店を禁止したことである。娼妓が格子窓にずらりと並んでいる有様は、まことに憐れむべきことで、心ある者は惻隠の情を起こさざるを得ない。今回は3ヶ月の猶予をおいて絶対に禁止し、来る8月から実行することとした。

雲南・貴州・広東・広西の各独立省が合同し、広東で軍務院を組織


唐継堯

雲南・貴州・広東・広西の独立四省が合同し、広東で軍務院を組織することになりました。

軍務院は護国軍の統一的機関で、撫軍長には唐継堯(雲南)、撫軍副長には岑春煊(広東)、民政長には梁啓超、外交専使には唐紹儀が就任しています。

なお唐継堯は前線で戦闘中であるため、岑春煊が当面全権を握ります。

関連記事: 5月1日 広東・広西の合同軍司令部設立

その他の出来事

【ドイツ】
大富豪で貴族でもあるグイド・ヘンケル・フォン・ドナースマルク侯爵が、障害者支援の財団を設立。

【アメリカ】
テキサス州で、農場主の妻ルーシー・フライヤーが強姦され撲殺される。使用人のジェシー・ワシントンが、容疑者として逮捕される。
(参考サイト:殺人博物館 !閲覧注意!

この週に誕生日を迎えた人々

ジークムント・フロイト精神科医60
ラビンドラナート・タゴール詩人、思想家55
一木 喜徳郎内務大臣49
ハンス・プフィッツナー作曲家47
井上 準之助横浜正金銀行頭取47
ジグムント・ストヨフスキ作曲家46
ブルーノ・タウト建築家36
汪兆銘フランス亡命中33
野上 弥生子作家31
小泉 信三慶應義塾大学教員28

索引語:アメリカ イギリス ドイツ フランス ラテンアメリカ諸国 中国 事件 地方 政治 朝鮮 産業 社会 第一次世界大戦 経済 航空 訃報 陸軍 音楽

Posted by 主筆 at 2016/05/09/13:28

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