百年前新聞

2018-04-25

百年前新聞とは?

第一回在郷軍人会、矢島楫子女史のアイヌ義援金募集ほか

大正4年12月3日

アイヌの人たち


大正4年(1915年)12月3日の出来事

【政治】大隈邸で閣議
【政治】インド革命党員の逃亡につき、警保局長の談
【皇室】新宮に御剣を賜うの儀
【社会】第一回在郷軍人会
【社会】置き去りのアイヌへ矢島楫子女史が義捐金募集

国内

早稲田大隈邸で閣議

大隈重信首相が療養中ということもあり、早稲田の大隈邸で閣議が開かれました。
大隈首相は、久々の閣議出席となります。

外交問題では、中国で進行している袁世凱の帝政に関して、尾崎行雄法相が強硬に延期を唱えたということです。

7日の施政方針演説は、大隈首相が行なうことになりました。

インド革命党員取り逃がしに関する湯浅倉平警保局長の談

退去命令を発した革命党員2名を取り逃がしたのは、警察の失態である。

政府はあくまで最初の目的を貫徹すると同時に、威信を保持するため、極力彼らを捜索し、見つけ次第、強制手段にうったえても退去させる方針である。

新宮に御剣を賜うの儀

2日に誕生した新宮に対し、聖上陛下は誕生の初儀式として、御剣を賜いました。

皇太子殿下および両皇子が、弟の顔を見に青山御所に参殿されています。

全国からも祝電が数千通届いています。

在郷軍人会の第一回大会


寺内会長

昨日御親閲を賜った在郷軍人会が、靖国神社で第一回目の大会を開きました。

会長の寺内正毅朝鮮総督より挨拶があり、懇親を深めています。

陛下より、紅白の御菓子も賜りました。


置き去りのアイヌが東京観光


矢島楫子女史

御大典の際、京都で興行をするように連れて来られたアイヌ人30人が、興行成績が思わしくなく、興行主から京都に置き去りにされていました。

これを婦人矯風会(*キリスト教系の福祉団体)が義援金を募集し、無事に東京まで戻ってきました。

婦人矯風会によって東京を案内され、皇居から上野公園、両国国技館を見物しています。

一行はいずれも柔和な性質で、置き去りにした興行主に対しても、

「儲けるつもりで私らを連れていって、かえって損をしたからお気の毒だ」

と、かえって同情しているぐらいです。

矯風会の矢島楫子女史が、北海道に帰るための義援金をなおも募っています。

このとき

出来事

・朝鮮私設無線電信電話規則が公布、施行
・日本銀行の三島弥太郎総裁が、輸出超過による正貨増加に際し、対外投資、輸入促進、外債の償却などの必要性を述べる
・井上角五郎衆議院議員が、選挙法違反で有罪の判決を受け、議員を辞職
・バグダッドを目指していたイギリス軍が、クートまで撤退。籠城を始める


クートの位置

誕生日

永井 荷風(36) 作家、慶應義塾教授
東久邇 稔彦 (28) 皇族、陸軍軍人


索引語:寺内正毅 インド 政治 皇室 社会

Posted by 主筆 at 2015/12/03/13:40

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